IEのJavaScriptエラー原因と解決方法を徹底解説

最近、当ブログをInternet Explorer(IE)で確認したところ、「オブジェクトを指定してください ライン○ 文字○」というJavaScriptエラーが発生していることに気づきました。このエラーが表示されると、ページ内のスクリプトが正しく動作せず、ユーザーにとって不便な状態になります。

Internet Explorer(IE)

特に、IEは他のモダンブラウザ(ChromeやFirefoxなど)と異なり、JavaScriptの処理方法に独自のクセがあり、このようなスクリプトエラーが頻繁に発生します。この記事では、「オブジェクトを指定してください」エラーの原因と解決方法について詳しく解説します。

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「オブジェクトを指定してください」エラーの原因

Internet Explorerで発生する「オブジェクトを指定してください」というエラーの多くは、JavaScriptファイルが読み込まれる順番やスクリプトが実行されるタイミングに問題があることが原因です。

例えば、HTML内でまだ存在しない要素に対してJavaScriptが処理を試みたり、スクリプトが正しい順序で読み込まれないと、ブラウザは指定されたオブジェクトが見つからず、エラーを返すことがあります。このエラーは、特にDOMが完全にロードされていない状態でスクリプトが実行されるときによく見られます。

私のブログでもこのエラーが発生し、調査した結果、WordPressのプラグインが原因であることが判明しました。

圧縮系プラグインが原因の場合

当ブログでは、ソースの整形やjs・cssを圧縮してくれるWordPressのプラグイン「Script Compressor」と「Head Cleaner」を入れております。

これらのプラグインは、Webページの読み込み速度を向上させるためにファイルを圧縮してくれる便利なツールです。しかし、Script Compressorが原因でスクリプトエラーが発生していることが分かりました。

圧縮プラグインは、JavaScriptファイルの読み込み順序を最適化するために処理を行いますが、場合によってはスクリプトの実行タイミングがズレ、エラーを引き起こすことがあります。

エラーを修正する方法

このエラーを修正するための具体的な手順は以下の通りです。

  1. まず、問題の発生しているページをJavaScriptエラーログで確認します。IEの開発者ツール(F12)を開き、「コンソール」タブをチェックすると、エラーの詳細が表示されます。
  2. 次に、エラーの原因として考えられるプラグインを無効化します。今回は「Script Compressor」を無効にしたところ、エラーが解消されました。
  3. もしプラグインを無効化してもエラーが解消しない場合、JavaScriptの読み込み順序を手動で調整する必要があります。具体的には、スクリプトをフッターに移動させるか、`defer`や`async`属性を使ってスクリプトの実行タイミングを調整します。

これらの手順を実行すれば、ほとんどの場合エラーを解消することができます。特に、圧縮やキャッシュ系のプラグインを使用している場合、スクリプトの順序やキャッシュが原因でレイアウト崩れやスクリプトエラーが発生しやすいため、同様の現象に遭遇した際はこれらの点を確認してみてください。

JavaScriptエラーの予防策

エラーを防ぐためには、以下の予防策を検討することが有効です。

1. スクリプトの読み込み順序を正しく管理

スクリプトは、ページのどの部分で実行されるかが重要です。特に、DOMが完全に読み込まれる前にスクリプトが実行されると、オブジェクトがまだ存在しないためエラーが発生します。これを防ぐには、scriptタグにdefer属性を付けて、DOMの読み込み後にスクリプトが実行されるようにします。

<script src="script.js" defer></script> 

このdefer属性を使うことで、スクリプトはHTMLの解析が完了した後に実行されます。

2. プラグインの使用に注意

圧縮系プラグインを使用する際は、JavaScriptやCSSの圧縮によってファイルの読み込み順序が変わることがあるため、設定を慎重に行う必要があります。特に、外部スクリプトを読み込む際や、依存関係のあるスクリプトを同時に圧縮してしまうと、エラーの原因となることがあります。

キャッシュ系プラグインを使用する場合も、キャッシュされたスクリプトが更新されず、古いバージョンのスクリプトが実行されてエラーが発生することがあります。キャッシュをクリアすることで問題が解決することも多いので、定期的にキャッシュをリフレッシュするようにしましょう。

3. 開発者ツールでのエラーチェック

Internet Explorerや他のブラウザ(ChromeやFirefoxなど)には、開発者ツールが搭載されており、スクリプトエラーのチェックが簡単に行えます。F12キーを押して開発者ツールを起動し、「コンソール」タブを確認することで、スクリプトエラーの詳細な情報を確認できます。

まとめ

Internet Explorerで「オブジェクトを指定してください」というJavaScriptエラーが発生する原因の多くは、スクリプトの読み込み順序や実行タイミングにあります。特に、圧縮やキャッシュ系プラグインが原因である場合が多く、これらのプラグインを無効化して問題を確認することが有効です。

さらに、スクリプトの読み込みを適切に管理し、deferやasync属性を使って実行タイミングを調整することで、エラーを予防することができます。今後、同様のエラーに遭遇した際は、この記事を参考にして、早期に問題を解決してください。