インターネットとスマートフォンの普及により、多くの国々でeコマース市場は拡大しています。日本もその国の1つ。日本eコマース市場の規模は、アメリカと中国に次ぐ世界3位となっており、成長し続けています。
この記事では、経済産業省の調査結果などの情報をもとに、日本eコマース市場の現状と動向について紹介します。
現在のeコマース市場動向
経済産業省は2019年4月にeコマース(電子商取引)に関する市場調査結果を発表しました。その内訳を調査することを目的として、物販系分野、サービス系分野、デジタル系分野の3つの分野に分けています。
1.物販系分野
物販分野は、eコマースの総額の52.1%を占めました。
この分野では、衣料品が1位となっています。市場規模は、2017年の前年2016年から比較すると、7.5%成長しました。これには、ZOZOTOWNやAmazon、UNIQLOなどの企業が、インターネットのテクノロジーを戦略に取り入れ、革新的なサービスに提供や、顧客のニーズを満たしていることが貢献していると考えられます。
フリーマーケットのアプリケーションであるメルカリは、衣料品市場にも大きく影響を与えました。また、物販分野におけるスマートフォン経由のBtoC-EC (企業と消費者間の取引)の市場規模は全体の35%であり、前年比と17.7%増となりました。
2.サービス系分野
サービスは、eコマースの総額の35.4%を占めました。
この分野で、最も人気のあるトレンドは旅行であり、旅行サービスは、2016年から比較すると11.0%成長しました。これには、楽天旅行などのオンライン予約サービスが含まれています。次いで金融サービス、チケットサービス、飲食サービス、理美容サービスと続きました。サービス系分野の中で伸び率が最も高かったのは、4番目の飲食サービスでした。
オンライン予約ができる店舗の急増および評価システムの発展に伴い、今後更なる市場拡大の可能性があると予測されています。
また、チケットサービスにおいては、チケットの転売を防ぐために、電子チケットをスマートフォンに登録することによって本人確認を必要とするケースが増えたことが市場拡大につながった可能性もあります。
3.デジタル系分野
デジタルは、eコマースの総支出の11.7%を占めました。
最も人気のあるトレンドはオンラインゲームでした。オンラインゲームは日本だけでなく、他のアジア諸国でも人気があるため、継続的な需要があると予測されています。2番目は電子書籍はであり、次いで有料動画配信となりました。
スマートフォンの普及が、オンラインゲームと電子書籍、有料動画配信のすべての販売の成長に貢献していると考えられます。
まとめ
2019年の日本eコマース市場の現状と動向についてまとめてみました。日本eコマース市場は毎年拡大しており、今後の成長も期待されています。