FTPソフト「Filezilla」はホスト名・ユーザー名・パスワード等をサイトマネージャーに登録してサーバーに接続します。
登録したアカウント情報はサイトマネージャーで確認できますが、パスワードはマスクされていて見ることができません。しかし、何らかの理由でそのパスワードが必要になった場合、どうすれば確認できるのでしょうか?
今回は、Filezillaでサイトマネージャーに登録しているFTPパスワードを確認する方法について解説します。特にパスワード管理を徹底していない場合や、他の人が設定したサーバーにアクセスしなければならない場合など、この記事を参考にしてください。
FileZillaのパスワード確認は簡単ではない
一般的なパスワード表示ツール、例えばPasswordEyeやSeePasswdといったツールを利用して、Windowsアプリケーションの隠されたパスワードを表示できることがあります。しかし、残念ながらFileZillaではこれらのツールは利用できません。FileZillaのパスワードはしっかり保護されているため、こういった簡易ツールでは解読ができない仕組みになっています。
では、どうすれば良いのでしょうか?その答えは、FileZillaがパスワード情報を保存しているXMLファイルをテキストエディタで確認する方法です。これは少し手間がかかりますが、FileZillaが保存しているパスワード情報を直接確認することが可能です。
XMLファイルでパスワードを確認する方法
FileZillaでは、接続情報をXML形式のファイルで管理しています。これは、FileZillaのサイトマネージャーに保存された情報をエクスポートすることで確認でき、そのファイルを開くことでパスワードが確認できる仕組みになっています。具体的な手順は次の通りです。
手順1:XMLファイルをエクスポートする
まずはFileZillaのサイトマネージャーに保存されている接続情報をエクスポートします。エクスポートされたファイルは、すべての接続情報を含んでおり、後でパスワードも含めて確認できるようになります。
- FileZillaを開き、ツールバーの「ファイル」をクリックします。
- 次に、ドロップダウンメニューから「エクスポート」を選択します。
- 「サイトマネージャーのエントリをエクスポート」にチェックを入れて、任意の場所にXMLファイルを保存します。
手順2:XMLファイルをテキストエディタで確認
エクスポートされたXMLファイルには、FileZillaのサイトマネージャーで管理されているすべての接続情報が含まれています。このファイルをテキストエディタ(例:秀丸、Sublime Text、VSCodeなど)で開くと、サーバー情報やパスワードが確認できます。
- テキストエディタで先ほどエクスポートしたXMLファイルを開きます。
- 「」というタグの中に、ホスト名やユーザー名などの接続情報が書かれています。探したいサーバーの接続情報を見つけましょう。
- 「」タグの部分にエンコードされたパスワードが表示されています。例えば、以下のようになります:
<Server>
<Host>ftp.example.com</Host>
<Port>21</Port>
<User>username</User>
<Pass encoding="base64">********</Pass>
</Server>
この「」タグに含まれている「********」部分がパスワードですが、base64でエンコードされているため、このままではパスワードとして使えません。
手順3:Base64エンコードをデコードする
base64エンコードされたパスワードは、そのままではわかりませんが、オンラインツールを使えば簡単にデコードできます。次の手順でパスワードをデコードして元の文字列に戻しましょう。
Base64デコードの方法
オンラインで利用できるbase64デコードツールは多数あります。以下のサイトなどを使用して、パスワードをデコードすることが可能です。
- エンコードされているパスワードをコピーします。
- 上記のリンクのサイトにアクセスし、コピーした文字列を貼り付けます。
- 「デコード」をクリックすると、元のパスワードが表示されます。
このようにして、FileZillaのパスワードを確認することができます。FTPサーバーに保存されたパスワードがわからなくなった場合に、この方法を試してみてください。
セキュリティについての注意点
FileZillaのパスワードを確認する方法は便利ですが、同時にセキュリティに対する注意が必要です。エクスポートしたXMLファイルにはすべての接続情報が保存されていますので、以下の点に注意しましょう。
- エクスポートしたXMLファイルは、誰でも見ることができる場所に保存しないようにしましょう。特に、パスワードが含まれているので、第三者に知られることがないように注意が必要です。
- エクスポートファイルは不要になったら速やかに削除し、セキュリティリスクを最小限に抑えましょう。
- 定期的にパスワードを変更し、セキュリティ対策を徹底しましょう。
- セキュリティが気になる場合は、FileZillaのサイトマネージャーでパスワードを変更し、最新の状態に保つことが推奨されます。
「FileZillaに登録しているパスワードを確認する方法」まとめ
FileZillaに登録されているFTPのパスワードは、XMLファイルをエクスポートし、そのファイルをテキストエディタで確認することで調べることができます。その際、パスワードはbase64でエンコードされているため、オンラインツールを使ってデコードする必要があります。
FTP接続情報がわからなくなった場合、この方法で再確認することができますが、同時にセキュリティ対策を徹底することも重要です。エクスポートしたファイルの取り扱いや、パスワード管理には十分注意しながら活用してください。