エクセルのブック全体を両面印刷する方法

今回はエクセル(Excel)のブック全体を両面印刷する方法について解説します。

Microsoft Office Excel(エクセル)

Excelは、データの整理や表計算に非常に便利なツールですが、印刷設定となると意外と手間がかかることがあります。特に、複数シートがあるブックを両面印刷しようとすると、シートごとの設定が必要になることがあり、これが少々やっかいです。この記事では、エクセルの印刷設定について詳しく説明し、効率よくブック全体を両面印刷する方法を紹介します。

エクセルは様々な機能が搭載されていますが、印刷設定に関しては少し不親切な面もあります。特に、ブック全体の両面印刷に関しては、意外と手間がかかるのが現状です。

エクセルのブック全体を両面印刷する方法

Excelでの両面印刷は、プリンタの設定で「両面印刷」を選択するだけではありません。ブック全体を一括で両面印刷しようとすると、各シートごとに印刷設定を行う必要があります。ここで、ブック全体を両面印刷する際の手順を詳しく解説していきます。

通常の印刷設定

まず、通常のシートを印刷する場合、以下の手順で両面印刷を設定します。

  1. 適当なシートを開き、「ファイル」タブをクリックして「印刷」を選択します。
  2. プリンタのプロパティを開き、「両面印刷」を選択します。
  3. 「印刷対象」を「ブック全体」に変更します。
  4. 「印刷」をクリックして印刷を開始します。

これで、一見するとすべてのシートが両面で印刷されそうですが、実際には選択しているシートしか両面印刷されません。つまり、ブック全体を一気に両面印刷するためには、各シートごとに両面設定をしなければいけないのです。

シートごとの設定が必要な理由

なぜこんな仕様になっているのか。これは、エクセルが印刷設定を「シートごと」に管理しているためです。つまり、印刷プロパティは各シートに対して個別に適用されるため、一括での設定ができないということです。

このため、10枚のシートがあるブック全体を両面印刷しようとした場合、10回それぞれのシートを開いて両面設定を行い、その後ブック全体を印刷する必要があります。この仕様のために、印刷設定をミスしてしまうと、「1枚目しか両面印刷されてない…」という状況に陥りやすいのです。

カラー設定にも同様の問題が発生

両面印刷だけでなく、カラー印刷やその他の印刷設定も、シートごとに設定しなければなりません。つまり、1枚目のシートはカラー印刷、2枚目のシートは白黒印刷というように、シートごとに異なる設定を適用することはできますが、ブック全体に一括で同じ設定を反映させることはできません。

一度に全てのシートに適用できないため、注意が必要です。特に、大量のシートを含むブックを印刷する場合、いちいち設定を変える手間がかかり、時間が無駄になります。

Excelで効率的に両面印刷を行う方法

では、どのようにすれば効率的にエクセルのブック全体を両面印刷できるのでしょうか? 以下の方法を使うと、少し手間を減らすことができます。

手順1: すべてのシートを選択

最初に、ブック内のすべてのシートを選択します。すべてのシートを選択することで、一部の設定を一括で適用することが可能になります。以下の手順を実行してください。

  1. Excelを開き、シートタブを右クリックします。
  2. すべてのシートを選択」をクリックします。これでブック内のすべてのシートが選択されます。

この方法により、設定はすべてのシートに適用されます。次に、印刷設定を行います。

手順2: 印刷設定を一括適用

次に、両面印刷を一括で設定します。すべてのシートが選択された状態で以下の手順を行います。

  1. 「ファイル」タブをクリックして「印刷」を選択します。
  2. 「プリンタのプロパティ」をクリックし、「両面印刷」を選択します。
  3. 「印刷対象」を「ブック全体」に変更します。
  4. 「印刷」をクリックします。

これにより、選択されているすべてのシートが両面印刷されます。ただし、すべてのシートに一括で設定できる項目とできない項目があるため、特定の印刷設定が適用されない場合があります。例えば、各シートに異なるページ設定がある場合、その設定が優先されることがあります。

手動でのシートごとの設定を効率化する方法

完全に効率的な解決策がない場合は、手動でシートごとの設定を行わなければなりませんが、少しでも手間を減らすために、以下のポイントに注意してください。

  • シートごとに必要な設定をメモしておく:特に多くのシートがある場合、どのシートにどの設定を適用するかをメモしておくことで、設定ミスを防ぐことができます。
  • 設定を複製する:一度設定した印刷プロパティを保存しておくと、他のシートにも適用しやすくなります。

まとめ

エクセルのブック全体を両面印刷する際には、各シートごとに印刷設定を行わなければならないという仕様があります。シートが複数ある場合は少々手間がかかるため、すべてのシートを選択してから設定を一括で行う方法や、手動での設定を効率化するための工夫を取り入れることで、時間と手間を節約することができます。

Excelの印刷設定には制限がありますが、設定をしっかり行っておくことで、「1枚目しか両面印刷されていない!」というミスを防ぎ、紙やインクの無駄を減らすことができます。今後の印刷作業に役立ててください。