2025年10月14日(米国時間)に、Windows10のサポートが終了します。
私の使っていたデスクトップPCはWindows11へのアップグレードの要件を満たしていなかったため、少し前に新しいパソコンに買い換えました。
古いパソコンのHDD(ハードディスク)は2TBあり、そのまま廃棄するのはもったいなかったため、取り出して外付けHDDとして使うことにしたのですが…うまくドライブを認識してくれませんでした。
このような場合、Windowsのコマンドライン「DiskPart」を使ったHDD初期化を行うとドライブを認識してくれるようになる場合があります。
復旧ソフトなどを使う必要がないので、HDDを認識しない場合はまずDiskPartを試してみてください。
DiskPartとは?
DiskPartは、Windowsに標準で搭載されているコマンドラインベースのディスク管理ツールです。通常の「ディスク管理」では認識されないHDDでもDiskPartを使用することで初期化やフォーマットが可能です。
DiskPartの主な機能
- HDDやSSDのパーティション管理
- ディスクの初期化
- フォーマットやパーティションの削除
- ドライブレターの割り当て
HDDが認識されない主な原因
HDDがディスク管理やエクスプローラーで認識されない理由は、主に以下のようなものです。
- ファイルシステムやパーティション情報の破損
- 初期化が未完了の新しいHDD
- 接続の問題(ケーブル不良やポートの故障)
- 物理的な故障(HDD内部のハードウェア問題)
この記事では、物理的な故障を除いた問題をDiskPartを用いて解決する方法を説明します。
DiskPartを使ったHDDの初期化手順
手順1:コマンドプロンプトの起動
- Windowsキーを押し、「cmd」と入力します。
- 検索結果の「コマンドプロンプト」を右クリックし、「管理者として実行」を選択します。
手順2:DiskPartの起動
- コマンドプロンプトで以下のコマンドを入力してEnterキーを押します。
diskpart
DiskPartが起動し、操作を受け付ける状態になります。
手順3:ディスク一覧の表示
- 以下のコマンドを入力して、接続されているディスクの一覧を表示します。
list disk
表示されたリストには、接続されているディスクとその番号(Disk 0、Disk 1など)が示されます。対象のHDDを容量などで特定してください。
手順4:対象ディスクの選択
- 以下のコマンドを入力して、初期化したいディスクを選択します。
select disk X
Xは対象のディスク番号に置き換えて入力してください。
手順5:ディスクのクリーン実行
- ディスク内のすべての情報を削除するには、以下のコマンドを入力します。
clean
これにより、ディスク内のパーティション情報が削除されます。
手順6:新しいパーティションの作成
- 以下のコマンドで新しいプライマリパーティションを作成します。
create partition primary
作成したパーティションが未割り当て状態になります。
手順7:フォーマットの実行
- 以下のコマンドでパーティションをフォーマットします。
format fs=ntfs quick
NTFS形式で高速フォーマットを行います。exFATなど別の形式が必要な場合は「ntfs」を「exfat」に置き換えてください。
手順8:ドライブレターの割り当て
- 以下のコマンドでドライブレターを割り当てます。
assign
これで、エクスプローラーからアクセスできるようになります。
手順9:DiskPartの終了
- 作業が完了したら、以下のコマンドでDiskPartを終了します。
exit
HDDがDiskPartでも認識されない場合
DiskPartを使用してもディスクが認識されない場合は、以下の点を確認してください。
- 接続ケーブルやポートの不良を疑い、別のケーブルやポートを試す。
- 別の外付けHDDケースを利用して接続を試みる。
- BIOS/UEFIでディスクが認識されているか確認。
物理的な故障が疑われる場合は、専門業者への依頼が必要です。
まとめ
DiskPartを利用すれば、HDDがディスク管理で認識されない場合でも初期化やフォーマットが可能です。このツールはWindows標準のため追加のインストールが不要で、手順さえ覚えれば簡単に利用できます。
HDDのトラブル時には、まずDiskPartを試してみてください。それでも解決しない場合は、他のツールや物理的な検証を行い、必要であれば専門業者に相談するのがいいと思います。